現在は、公共土木工事の道路を広げる現場で現場監督補佐を務めています。
　主な担当業務としては、現場の測量や安全管理、工事の記録写真の撮影を任されています。うちの会社は工事の施工も自社で行う会社なので、作業も当然行うのですが、女性ということもあり先輩方は、まだ私を気づかい、力仕事から遠ざけてくれているようなので、元気と笑顔で現場の雰囲気が少しでも明るくなるよう日々心掛けています。

　私は、幼い頃から建物が好きで15歳の時に見たダムの大きさと迫力に魅了され、土木の道に進むことを決めました。
　『人の役に立つ仕事がしたい、育ってきた場所で働き、生活を豊かにすることで恩返しがしたい』と思い、高校の進路相談で地元の建設会社を探していたところ、この会社を勧められ、興味を持ち、ホームページを見たら、市内の現場が多いことや社内の雰囲気が良さそうで、女性の私でも活躍できそうだと思い、入社を決めました。
　そんな思いで入社したところ、偶然なのですが、現在、勤めている現場は私が小学１年生まで住んでいた場所の近くで、早くも少し夢が叶ったような気がして嬉しいです。

　研修期間が終わって、初めて配属されたのは、急傾斜地のがけ崩れ対策工事の現場でした。そこで、鉄筋が組み立てられたところにコンクリートが吹付けられ、それまでそこに無かった何かが造られていくところを見て、そのとき初めて、工事の完成イメージが頭の中で出来上がりました。
　完成予想図を見たり、出来上がったものを見たりするだけでは得られなかった「自分たちが造る、創っている」という実感が湧きました。人の役に立つものを造るというだけでも魅力的な仕事だと思いますが、残っていくもの、役立つものが人の手で造り出される瞬間を体感できるということは、この仕事ならではの魅力だと思います。

　今の私の目標は、いろいろなことを覚える事です。そして、少しでも早く戦力になりたいと思っています。最終的な目標は、女性としてできる事、求められている事に気づき実行できるようになることなので、まずは、仕事を覚える事を頑張りたいです。
　また、この業界はまだまだ男社会なので、男性とは違う、女性ならではの細やかさや心配りといった感性を活かして、『人と地域に寄り添うものづくり』をしたいです。
　この目標を達成したとき、私の夢である育ててくれた人たちや育ってきた場所に恩返しをするということが叶うのではないかと思っています。そのために、身も心もたくましく成長していけるようにと、終業まで崩れないお化粧を、これからもっと頑張っていきたいです。